【転職の英語面接】外資系や海外では面接の前準備はとても大事です。
英語面接は外資系や海外での転職では避けて通れません。そして前準備を入念にすることがとても重要です。というのは、外資系では結構グイグイ質問してくるからです、それももちろん英語で。
カナダ職歴20年越えのカエデが英語面接の内容を説明しますね。
【転職の英語面接】外資系や海外ではこのパターン
企業があなたを面接に呼んで知りたいことは以下の3つです。採用担当者が問うだろう想定の質問の回答に、企業が知りたいことをきちんと入れるようにしましょう。
① あなたがこの仕事をできるのか。
② あなたがこの仕事をやりたいと望んでいるのか。
③ あなたがこの会社にフィットするのか。
【外資系の英語面接】面接は最低でも3回
中~大規模の企業の場合、採用が決まるまで面接は最低3回はあります。念を入れる会社や、マネージャークラスの採用には5回も面接のある会社もあります。
典型的な例は…
①まずは人事による電話でのスクリーニング面接。
②次に直属上司による2次面接。
③最後は役員面接です。
また、2次面接に行く前に能力テストのある会社もあります。
面接のスタイルはほんとうに会社によってさまざまです。
【外資系の英語面接】能力テスト
会社によっては書類選考で選んだ人に、まずは能力テストを課するところもあります。
その内容はさまざまで、業務に関係する内容、または、英語力のテストかもしれません。日本国内の外資系だと、英語テストまたは英語面接で英語力を測ることになるでしょう。
カエデはカナダで何社も面接に行きましたが、能力テストを受けたのは1度です。内容は中学レベルの数学の文章問題も入った職業適性テストのようなものでした。
英語力に関係しない内容で且つ問題も多く、秒単位で速く読んで速く回答するテストだったので、英語以外の言語でも受けさせてくれました。カエデはもちろん日本語を選びました。
【外資系の英語面接】面接準備で大事なことは?
さて、ここから本面接です。人事による電話面接、採用担当者による個人またはグループ面接があります。
新卒でないかぎりは個人面接が主になるでしょう。今では会社に出向くのではなくZoomでの面接も多いでしょう。
面接には人事担当者や上司だけでなく、同僚となる人も入る場合もあり、個人面接の場合、面接官は1人~3人くらいの場合が多いでしょう。
面接で聞かれる質問には、人事の電話によるスクリーニング一般質問、Behavioral Questions (行動に関する質問)、Situational Questions (仮定質問)、そして、応募者からの質問、等があります。
しかし、どの質問がどのレベルの面接で聞かれるかはわからないので、すべてに回答を準備しておいたほうがよいでしょう。
面接は前準備が最も大事です。自分の履歴や職歴の棚卸しをして、想定する質問すべてに答えられるように練習しておくことです。
たいへんですが、せっかく面接に呼んでもらうのですから、最大限に準備しましょう。
自分の経歴の棚卸し
レジュメで自分の経歴やスキル、強みを書いたと思います。面接で想定される質問に対する回答の中に、それら自分の経歴やスキルを上手に埋め込んで、面接担当者に能力や強みをアピールします。
まず、仕事上の困難や、上司、同僚、顧客を含む人間関係での困難をできるだけ思い出しましょう。そして、自分はそれに対してどのように対処し問題を解決したか全部思い出して、自分の経歴の棚卸しをしましょう。
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S.T.A.R.で答えられるように
特に過去の経験や実績を尋ねられた場合は、STARメソッドを使って回答できるようにしましょう。STARは以下の頭文字を取っています。
・Situation(状況): その時の状況を説明します。例えば、「大きなプロジェクトがあった」、または「難しい同僚に誤解されてしまい仕事がスムーズにいかなくなった」など、質問の内容に沿った過去の経験を話題にします。
・Task(タスク): その状況の中での自分の責任を説明します。「タイトな期日のプロジェクトリーダーを任された」、または、「部品の調達の責任者だったが納期が遅れていた」等です。
・Action(行動): その難しいタスクをどのようにやり遂げたかの行動を説明しましょう。この場合、チーム全体をさす「we」ではなく、あなたが何をしたか「I」で答えましょう。
・Result(結果): 最後に、その行動を取ったことでどのような結果になったかを示します。「あなたが何をやり遂げて、そこから何を学んだか」にしっかり焦点を当てます。結果は具体的に定性的(Qualitatively)と定量的(Quantatively)に説明できるようにしましょう。定性的とは、例えば、「私はこの経験からチームワークの作り方を学んだ」となり、定量的とは「私はこの方法で売り上げを20%上げることに成功した」となります。
これらSTARメソッドを使って、あなたの問題解決能力、分析力、チームワークやコミュニケーションスキルを具体的に説明できるようにします。
プロジェクトの結果が失敗であっても、あなたの忍耐力やそこから学んだことを提示して、とにかくポジティブな印象を与えるように心がけましょう。
STARメソッドについては、カエデもよく利用している米系転職サイトthe museの記事も参考にしてみてください。
☞ How to Use the STAR Interview Response Method
企業の下調べ
企業についての下調べは必須です。企業ホームページや経済新聞のオンライン版などで企業の理念、取り扱い商品、業績、動向などを下調べしておきます。
また、会社について逆に質問がないか聞かれる可能性があるので、準備しておきましょう。
丸暗記しない
英語だからと回答を丸暗記しないことです。私も経験がありますが、丸暗記だと1箇所忘れると次が出て来なかったり、頭の中が真っ白になったりします。
暗記でなく、自分の言葉でスラスラと出てくるまで練習しましょう。
Zoom面接で気をつけること
コロナの影響で、今後もZoom面接は使用されていくでしょう。Zoomでの場合、対面とは違う対策が必要です。
家での面談であれば家族には静かにしてもらえるようにお願いしましょう。服装や身だしなみを整えるのはもちろん、カメラに映る自分の顔に光が当たっているか、バックグラウンド、音量や音質など、あらかじめテストしておきましょう。
見えないところにも気を配り、背筋をしっかり伸ばしましょう。
Reference(身元照会人)を準備しておく
海外や外資系企業では人を採用する際、最後のステップとして、Reference(身元照会人)に連絡を取り、応募者の言っていた内容が合っているかの確認を取る場合が多いです。
確認する内容は、身元照会人と応募者の関係、応募者の当時の役職や仕事内容、会社には遅刻していなかったか、仕事に対する姿勢などです。
ほぼ採用が決まった頃に、身元照会人の名前、会社名と役職、連絡先電話番号を聞かれます。たいていの場合2人ほどの元上司を準備しますが、元同僚でも良い場合があります。
転職活動を始めたら、あらかじめReferenceをお願いしておき、連絡がいきそうになったら、再度、電話がかかってくることを知らせておきましょう。当時の仕事内容を説明して思い出しておいてもらったり、特に強調しておいてもらいたい事柄を伝えておきましょう。
まれに、あらかじめ用意したReferenceではなく、採用企業が抜き打ちでレジュメにある以前勤めた会社に連絡する場合があります。その場合でも、応募者に不利になるようなことは言わないのが一般的なルールになっています。
【外資系の英語面接】質問内容の種類
外資系の面接での質問のパターンは大きく4つあります。1. 人事による電話でのスクリーニング Common Questions (一般的な質問)2. 対面またはZoomでの採用担当者やマネージャーによるBehavioral Questions(行動質問)または 3. Situational/Hypothetical Questions (状況または仮説質問)、そして4.応募者からの質問です。それぞれどんな質問か見ていきましょう。(*技術系やスペシャリストの人は専門分野の内容が多くなるでしょう。)
1.スクリーニングでのCommon Questions (一般的な質問)
レジュメの書類審査が通ると、まずは人事担当者から電話でスクリーニングあります。長さは40~45分ほどで、一般的な質問をします。
このスクリーニングで、企業が欲する人材と応募者の持っているスキルや人格に大きな食い違いがないかを確かめます。希望給与もここで聞かれることがあるので考えておきましょう。
一般的な質問でも、スクリーニング以降、どの段階の面接で訊かれるかわからないのでいつも準備しておきましょう。
① Tell me about yourself.(あなたのことを教えてください。)これは定番中の定番ですね。
他には、
② Can you go through your resume? (あなたの経歴をざっと説明してもらえますか?)
③ Why did you leave your last job?(なぜ前職を辞めたのですか?)Why are you looking for a job? (なぜ転職したいのですか?)答える時はネガティブに聞こえないように気をつけましょう。
④ What are your salary expectations? (希望の給与額はいくらですか?)外資系では給与はネゴシエーションで決まる場合も多いです。応募する職種の平均給与や自分の能力に見合った金額を事前に調査して考えておきましょう。幅をもたせたり、高めの額を言っても「This amount is negotiable. (この金額は交渉の余地があります。)」と言うこともできます。
こちらのthe muse 転職サイトにも英語でのCommon Questionの例があります。
☞ Your Ultimate Guide to Answering the Most Common Interview Questions
2. Behavioral Questions(行動質問)
人事のスクリーニングが通ると、次は直属上司、そして管理職も交えた面接と、緊張が続きます。その時の質問はもっと切り込んだ内容になるでしょう。
Behavioral Questions とは、過去の経験についての質問です。「どのような困難があり、どのように対処して、その結果はどうだったか」を、前述のSTARメソッドを使って答えます。 ☞「S.T.A.R.で答えられるように」へジャンプ
質問には下記のようなものがあります。
① Tell me about a time you had to complete a task within a tight deadline. Describe the situation, and explain how you handled it.(期限の短いタスクを完了しなければいけなかった時について教えてください。どのような状況で、どのように対処しましたか?)
② Tell me about a time you showed initiative on the job.(あなたがイニシアティブをとった時のことを話してください。)
こちらのthe muse 転職サイトにも英語でのBehavioral Questionの例があります。
☞ 30 Behavioral Interview Questions You Should Be Ready to Answer
3. Situational/Hypothetical Questions (状況または仮説質問)
ある状況を想定した質問です。「~の場合、あなたはどうしますか?」というものが多いでしょう。どうしてそのように考えるか、理由も説明するようにしましょう。
例としては、以下のようなものがあります。
① How would you react if you had to complete a task that made you dissatisfied with your job? How would you address this with management?(結果が満足のいかないタスクを終わらせないといけなくなった時どうしますか?その状況を上司にどのように説明しますか?)
② What if you had to work with a difficult coworker on a task? (難しい同僚とあるタスクを一緒にすることになったらどうしますか?)
こちらのIndeed 転職サイトにも英語でのSituational Question の例があります。
☞ 15 Hypothetical Interview Questions and Tips on How to Answer Them
4.応募者からの質問
たいていの場合、面接の最後のほうで、会社や仕事について質問がないか聞かれます。この時に仕事に関連した的を得た質問をすることで、印象を良くすることができます。
例えば、このような質問ができます。
① Please describe what type of person who succeeds in your organization. (貴社で実力を発揮できるタイプの人物を教えてください。)
② What are the top priorities of this role? (この職務で優先順位の高いものは何ですか?)
こちらの有名な Glassdoor 転職サイトにも英語でのQuesion to the Interview の例があります。
☞ 8 Questions To Ask An Interviewer
【外資系の英語面接】反省とフォローアップ
面接直後の反省とフォローアップも大事なステップです。
面接後の反省点
忘れる前にやっておき、次回の面接につなげましょう。
① 面接官は何に重点を置いていたのだろうか。
② もし同じ質問が他でされたら、どのように答えるべきか。
③ 自分の話のどこに興味を持たれただろうか。
④ どのような新しい情報を面接で得ることができただろうか。
サンキューノートを送る
面接官の名刺や連絡先をもらっているはずなので、面接後すぐに送りましょう。
① 面接後24時間以内にメールで送る。
② 面接官全員に送る。
③ レジュメと同じヘッダーのレターを添付する。
【外資系の英語面接】練習ツール
どのような質問をされても落ち着いて答えられるように、英語面接の練習はたくさんやっておきましょう。
面接の練習に使える「INTERVIEWSTREAM」という無料ツールがあります。ビデオに撮ってじっくり練習することができますよ!
まとめ
どの面接もそうですが、英語面接の面接官はグイグイと質問してくるので、前準備は必須です。しっかり練習して臨みましょうね。
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