【バイリンガルやトリリンガルだと年収は上がる?】まとめて検証します!

バイリンガルやトリリンガルと年収

外国語を勉強するって大変ですよね。読者の皆さんも、海外で子どもにバイリンガル教育をしたり、熱心に英語学習をしたり、子どもの将来のため早期英語教育を始めたりと、頑張っている人も多いのではないでしょうか。お金も時間もかかりますよね。

私も今を遡ること数十年前、これからは英語の時代だ!と英語学習を始めました。その後、自分の子どもたちをカナダでトリリンガルに育てました!では、外国語を話せる人、バイリンガルやマルチリンガルになると収入が上がり苦労は報われるのでしょうか?検証してみましょう。

 

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【バイリンガルやトリリンガルだと年収は上がる?】カナダのバイリンガル率は?

私の住むカナダは英仏2言語が公用語です。でも、厳密に言うと、連邦レベルではバイリンガルですが、州レベルでは公用語がバイリンガルとは限りません。

ケベック州はフランス語のみを公用語としていて、ニューブランズウィック州は英仏2言語が公用語です。私の住むオンタリオ州を含む他の8州は英語のみが公用語です。そうです、州レベルでバイリンガルなのはニューブランズウィック州だけで、その他の州は英語かフランス語の1言語のみが公用語です。バイリンガル国家カナダでも皆が皆バイリンガルではありません

 

カエデ
実は英語話者はバイリンガル率が低いんです

 

カナダ全体では英仏語のバイリンガル人口は18%ですが、ケベック州だとバイリンガル率が上がり45%の人がバイリンガルです。しかし、ケベック州を除くカナダ全体のバイリンガル率は10%にしかなりません(2016年カナダ国勢調査) 。

やはり英語の威力は強いので、フランス語圏のケベック州でも英語も話せないと仕事などに影響が出るのでしょう。しかし、反対に、英語圏の人は英語だけで事足りてしまうのでそれほどフランス語の必要性を感じないようです。

私の住むトロントはカナダ1位の経済都市ですが、フランス語話者に出会うことは稀で、私が少しフランス語を話せると言うと同僚から「すごい!」と言われてしまいます。だからフランス語を習ってもあまり使う場所がないのが実情です。

 

【バイリンガルやトリリンガルだと年収は上がる?】北米の場合

では、バイリンガルになると収入に直結するのでしょうか?

カナダ全体では、英仏語バイリンガルの人はモノリンガルに比べて、男性なら4%、女性なら7%収入がアップするそうです。そして、ケベック州では、男性なら7%、女性なら8%収入が増えます。(Globe and Mail, Bilingualism pays, study finds, August 30, 2010)しかし、これは仕事で第2言語を使っているかどうかは関係しません。これらの数字は、複数の言葉を話せることが収入に何かしらの良い影響を与えていることを表します。

 

そして、面白いのが、仕事で第2言語を使っているなら、ケベック州ではカナダ全体のアップ率に加えて、男性ならなんと14%、女性なら7%収入が増え、一方、その他の州では残念ながら第2言語を仕事で使っているかどうかではその加算分はありません。ケベック州のほうが、第1言語のフランス語に加えて影響力の強い英語も話せる人のほうが収入は高いようです。

カエデ
モントリオールはバイリンガル率が高く皆さんペラペラ

 

また、カナダでは連邦政府職員には英仏2言語のバイリンガルであれば年間800ドルのボーナスが支払われています。このボーナス制度は1977年、当時25%だった職員のバイリンガル率を上げるために始まりました。しかし、現在、職員のバイリンガル率は43%にまで上がり、ボーナスに年間6800万ドルの経費がかかるため、その制度を廃止して職員の言語トレーニングやメンテナンスに回すべきだという意見が出ています。(CBC News, Dump public service bilingual bonus, top bureaucrat says, Sep 29, 2017

 

FluentU という言語学習サイトには、アメリカの求人サイトであるSalary.com に、仕事で外国語を使うなら時給は5%から20%上がると明記されているとあります。また、このサイトには、経済雑誌エコノミスト(The Economist)に、外国語を使えるなら生涯賃金で67,000ドル多く収入を得られるだろうと書かれているとしています。

 

カエデ
私の会社もフランス語が使えると手当がもらえます

 

【英語力と年収の関係は?日本でのバイリンガルの場合

では、日本の場合はどうなのか見てみましょう。これほど英語学習のさかんな日本なら語学力は年収に直接影響があるのでしょうか?

英語力と年収の関係は?女性は顕著

日本の転職サイトDaijob.com が2014 年に、当サイトに求人情報を掲載し採用通知を受けた求職者の内、英語スキルがビジネスレベル以上の2,669 人に絞って調査を行い ました。ここでも英語力がある給与所得者の年収が全国平均の所得に比べて高いことを示してます。男女ともに40歳以降の年収差は大きく、特に女性の場合は元々給与が’低いという理由もあり差が顕著で、50 代では約 3 倍の差になっています。

 

出典:Daijob.com語学力と年収に関する調査(2014 年)

 

年収1,000万円プレーヤーの英語力は?

日本のグローバル人材紹介会社エンワールド・ジャパンが英語ネイティブ話者以外の登録者1,928人にアンケートを取り、英語力と年収との関係を調査しました(2020年)。

その結果、英語上級者(流暢)の約60%の年収が、大きなマイルストーンとなる1,000万円以上でした。英語力が挨拶程度の初級者は1,000万円プレーヤーの中では12%程度に留まっています。

日本全体では年収1,000万円以上の給与所得者は5%程度なので、英語力が高い人ほど年収が高い傾向にあると言えます。

 

グラフ:英語力と年収の関係

出典:エンワールド・ジャパン調査(2020年)

カエデ
日本では英語が使えると大幅アップ!

 

英語力があれば新卒で1,000万円も。IT技術もあれば3,000万円も可能

ワーキングパーソンのビジネス経済誌「プレジデント・オンライン」でも英語と年収の関係が特集されていました。☞ 就活も生涯賃金も「英語で得する・損する」これが境界線

記事の中で、英語力がないと活躍の場が狭まり、労働市場で外国人に負けるとされています。

求められる英語力とは

労働市場において、英語ができる人はできない人に比べてはるかに有利です。英語ができないと応募できない職種もありますし、同じ職務スキルでも英語ができるだけで年収が3割近く上がるケースもあります」 それも「ビジネスの交渉ができるハイレベルなコミュニケーション能力」としています。

単にTOEICが高得点でも英語が話せない人はたくさんいます。企業が求めている人材はあくまで英語で高度にコミュニケーションできる人です

新卒に1000万円以上を提示

回転寿司チェーン大手のくら寿司が、世界展開を促進するため、TOEIC800点以上なら新卒で年収1000万円という金額を提示したそうです。

ファーストリテイリングは、海外転勤があるグローバルリーダー社員の初任給を21万円から25万5000円に引き上げ幹部候補生は入社3〜5年で年収1000万円以上に引き上げる意向があるそうです。

海外展開や外国企業との競争のため、企業は英語が話せる優秀な人材を高報酬で獲得しようとしています。

ライバルは外国人

グローバル化の今、日本国内にいても日本企業は優秀な外国人を採用しています。メルカリでは新卒エンジニアの9割が外国人で、すでに英語が社内公用語の楽天は社員の23%が外国人です。

自分は海外に出ることがないから英語を話せなくても大丈夫という時代ではなくなりました。日本国内でも労働市場では英語が話せる外国人がライバルです。

「英語力x技術力」なら最強

また「英語力と技術力」を持つ人材は最強で、「人工知能開発やビッグデータ分析などの専門技能がある人は、英語力があると、年収3000万円以上になることもある」そうです。

 

語学力もさることながら、本業の実績や成果を出したり技術力を持つことが大事なようです。実務能力や技術力と英語力の2本立てなら心強いでしょう。

 

カエデ
英語力と実務や技術スキルの2本立てがカギ!

 

【マルチリンガルと年収】バイリンガル人材の底力とは?

外国人とコミュニケーションができるだけでなく、バイリンガル話者、特に幼い頃からバイリンガル・マルチリンガルとして育った子どもには、外国語を話せるメリット以外にもさまざまな能力が備わっています

成長後、それらの能力が就職・転職活動や業務を遂行するためにもプラスに働き彼らの年収を上げる要因になっていると思われます。

バイリンガル・マルチリンガル話者の能力は次のようなことです。

1.知的発達が刺激され、認知力が高く、思考に柔軟性が着き、想像力が旺盛になる。

2.言語学習能力が高く、言語や文法的なルールに対する分析力が高いため、母語にもプラスになり第3、第4の外国語の習得も速い。

3.モノリンガルよりもコミュニケーション能力が高く、相手のコミュニケーションのニーズに敏感に配慮ができ、相手の理解度を確かめて言語をスイッチしたり言葉の難易度を切り替えられる。

4.高度の異文化理解が可能で、社会的態度にも柔軟性を持つようになり、他の文化、民族グループに対しても寛容になる。

5.脳に耐性があり、認知症の発症年齢がモノリンガルより遅い。

 

私の子どもたちはまだ学生なので彼らの収入が一般より多くなるのかはまだわかりませんが、1から4の特徴は彼らを育てていてよく理解できます。また、5の認知症の発症が遅いということは、長期間にわたり知的生産活動ができるということで、その分生涯収入も上がると考えられます。

 

カエデ
バイリンガル・マルチリンガル話者にはいろいろな能力があります

参考文献:International School Parent, The Benefits of a Bilingual Education

中島和子(2016)「完全改訂版 バイリンガル教育の方法・12歳までに親と教師ができること」

【バイリンガルと年収の関係】まとめ

このように、言語能力に加え、バイリンガル人材はさまざまな能力を持つ真のグローバル人材です。

小さいころにバイリンガルやマルチリンガルになった人は教育熱心な親を持っています。

大人になってから外国語を勉強する人は努力家です。

それらの理由で、本人や親の努力の結果、彼らの年収が平均より高くなることは大きく納得できることではないでしょうか。

これなら英語学習やバイリンガル教育を頑張ってみる価値はありそうですね!

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