アメリカ人ママのアイシャ、日本人パパのタカ、インター小学3年生の男の子アレックスとインター幼稚園児5歳の女の子オリビアの人気YouTuberバイリンガルベイビー家は、国際結婚バイリンガル育児の日常を見せてくれます。
20年以上マルチリンガル児を育て多数の国際結婚や海外駐在家庭を見てきたカエデは、バイリンガル家族の会話内容、家族構成や家庭環境を見ると、子供たちの現在と、このまま育った場合のバイリンガル度がだいたいわかります。
バイリンガルベイビー家のバイリンガル子育ての実態は?子供たちの強い言語は英語?日本語?将来子供たちはバイリンガルになれるの?
この記事を読めば色々なことが分かりますよ。現在バイリンガル子育てをしているご家庭の参考にしてみてください。
この記事がおすすめな人
- バイリンガルベイビー家が好き。
- 国際結婚家族に興味がある。
- バイリンガル教育に興味がある。
- 英語学習者。
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人気YouTuberバイリンガルベイビーとは?
アメリカ人ママのアイシャと、日本人パパのタカ、現在8歳男の子のアレックスと5歳女の子のオリビアの4人の国際結婚家族のYouTubeチャンネル。(2023年8月時点)
登録者数36万人の人気チャンネルとなっています。子供達はカワイイし、パパはハンサムで家族想いだし、ママは日本で頑張っている明るいアメリカ人という絵に描いたような幸せ家族。もう観ていると子供たちの可愛さに胸キュンキュンになります。
日本でバイリンガル子育てを頑張っているインターナショナルな家族の日常をYouTubeで公開してくれているので、マルチリンガル子育てブロガーのカエデには、子供たちの現在とこのままの環境で育った場合の将来のバイリンガル度がだいたい分かります。
子供たちのバイリンガル力と、今後の言葉の伸びの展望を解説します。
バイリンガルベイビー家の言語力
バイリンガルベイビー家の日英語2言語が飛び交う家庭はカエデの家族と同じです。
わが家の食卓での言語も2言語ですが、やはり英語ネイティブが3人もいるとわが家は英語に押され気味です。
バイリンガルベイビー家それぞれの人の言葉はどうなっているのでしょうか?
優しいアレックス君はインター小学校で英語が強い
バイリンガルベイビー家のアレックス君は現在8歳。3歳年下のオリビアちゃんにとても優しいお兄ちゃんです。
あるYouTube動画の解説に、アレックス君は3歳まで日本語しか話さなかったとあります。しかし、その後、幼稚園は英語インターにしたので、英語が一気に伸びていったとアイシャママが言っています。
ある動画では、アレックス君本人も英語のほうが話しやすいと言っていました。英語でプレゼンテーションができるほど長い文章も話せ、内容も充実しています。おうちで読む本も英語のほうを好むようです。
そして小学校受験をし、2021年の春からは、都内のサイエンス教育に重きを置いているインター小学校へ入学しました。
動画ではアイシャママとの英語会話が主体なので、アレックス君の日本語はあまり聞けません。タカパパとの日本語の会話を聞いていると、日本語での文章は短めなようです。
現段階では日本語も英語も使い分けていますが、日本語に少し英語のアクセントがあります。これは日本語会話が少ないせいで、カエデの周りのカナダ在住日系ハーフの子供たちのアクセントに似ています。
かわいすぎるオリビアちゃん今はインター幼稚園
動画ではいつも食べている食欲旺盛なオリビアちゃんも、ママとパパの英語も日本語も両方理解して両方の言葉が出ています。
日本語保育園時代はおうちでは英語より日本語での発話が多く、日本語のお歌を歌っていました(2021年8月時点)。
英語で話しかけるアイシャママにも日本語で答える場面が多かったようです。
アイシャママは日本語が得意なので、オリビアちゃんの日本語もしっかり聞き取っていましたが、ただ日本の童謡は難しいようです。
オリビアちゃんが「おだいりた~まとおひなたま」と歌っているのが聞き取れませんでした。(私も英語の童謡はそれほど歌えません。)
現在(2023年8月時点)オリビアちゃんはインター幼稚園に通い出して1年以上。すでに英語のほうが強くなってきたようで、環境問題についても英語で話せます。
パパともちゃんと日本語で話しています。アレックス君と兄妹では英語で話しています。
仲良しバイリンガルベイビー家の一日Vlog。☟
アイシャママの英語の語りかけ度がすごい
アイシャママは英語、スペイン語、そして日本語も話せるマルチリンガル。実はアイシャさんはメキシコ人のお母さんとユダヤ系アメリカ人のお父さんを持つハーフ。
アメリカのメキシコとの国境近くのアリゾナ州の町で育ち、町にもスペイン語を話す人が多く、毎日スペイン語を聞いて育ったらしいのです。
そして日本語もとても上手ですね。
バイリンガル話者は第3、第4の言語を習得しやすいという特徴があるので、日本語も数年であんなに上手になったんでしょうね。
子供たちに、日本に住んでいても英語もしっかり身に着けて欲しいというアイシャママの情熱をすごく感じます。
そのせいか、アイシャママの子供たちへの英語の語りかけの量がハンパではないです。子供が愛おしくて語りかけずにいられないという感じで、子供の反応が薄かろうが機嫌が悪かろうが、アイシャママは子供たちに語りかけ続けます。
これはバイリンガル育児だけでなく、すべての子育てのお手本と言えるでしょう。子供たちは本当に良い言葉のシャワーを浴びています。
そしてママの日本が好きという気持ちもよく表れていて、それも国際結婚家庭のお手本ですね。パパ、ママどちらの文化も大事という親の態度はとても大事です。
九州男児のタカパパは口数が少ない?
以前タカパパは仕事が忙しかったようで、あまり子供たちに関われないようでした。
そのうえ、基本は英語学習者向けの動画なので、動画に映るのが英語話者のアイシャさんが多く、ワンオペ気味でたくさんの動画がアップされていました。(タカさんもちゃんと家事育児を分担しています。)
今ではタカパパが子供たちと遊んだり、世話をしている動画もたくさんアップされるようになりました。
タカパパは英語はあまり得意ではありません。十代で1年間カナダに留学したようですが、1年間の留学だけでは中々楽に話せるとまでにはならなかったようです。
それでも、時折24時間英語漬けの動画を撮ったり、英語サロンも運営していて、ファンと一緒にご自分の英語力をアップさせようとしているようです。
ただ、英語を使いたいのか、子供たちとの会話に頻繁に英語フレーズを入れます。
これはバイリンガル育児的にはあまりお勧めできません。というのは、バイリガル子育てでは、それぞれの親が自分の母語で育児をする「1人1言語」が最も良いとされているからです。子供は親の最も得意とする言葉で育児されることにより、言葉そのものの基礎を完成させます。
そして、タカパパはアイシャママほどお喋りではなく、控えめなので特に日本語育児を意識している様子はなく、家庭内ではママ主導の英語が主に聞こえてきます。(家族団らんで映画を観ている時に日英どちらの言葉で観ているのか気になります。)
バイリンガルベイビー家のバイリンガルの行方は?
現在はバイリンガルとして順調に育っている子供たちですが、幼い子供たちのバイリンガルへの道はまだ始まったばかり。
今後、高度なバイリンガルになるためには、親と子供の長い努力が必要になります。子供をバイリンガルに育てるには20年という年月がかかります。
オリビアちゃんはインタープリスクールへ
オリビアちゃんは日本語の保育園に通っていた頃は日本語のほうが強いようでした。
2022年にインター幼稚園に入園すると、英語力も伸びました。
今後、子供たちの学校言語はアレックス君もオリビアちゃんも英語となり、英語話者のアイシャママはお喋りが得意なので、いっそう家庭内では英語の発話が増えるでしょう。
子どもたちの日本語をどう伸ばすか
現在子供たちはインターナショナルスクールの小学生と幼稚園児で、学校言語は英語が主体です。
学校言語の影響力は大きく、今後子供たちは主に英語で知識を吸収していくことになります。
ただ、日本人の子供が多いインターでは、バイリンガルベイビー家のように家族に英語話者がいないと、ネイティブ並みのレベルの高い英語力が学校だけで育つかどうかはわかりません。
インターでも各子供が到達する英語レベルはまちまちです。多分アレックス君の英語力はインターの同級生の中で最も高い部類に入るでしょう。
バイリンガルに育つとは、英語で得た知識を日本語ででもアウトプットできるようになることです。
最初の認知力(物事を理解する力)のインプットは、子供がしっかり理解できる母語または社会の主要言語であれば、どの言葉でもかまいません。アレックス君たちの場合、英語は赤ちゃんの時から親しんでいる母語です。
バイリンガルはそのインプットした認知力を、他の言語(日本語)でアウトプットできるように「認知力を転移」させるのです。しかし、日本語でアウトプットするには日本語での語彙が必要になります。
インターナショナルスクールに行くと、いくら社会が日本語でも、何もしないと日本語は会話程度に留まる可能性があります。日本語での語彙を増やしたり読み書きがスムーズにできるようにするには、やはり学習が必要です。
インターでは日本語の授業があっても、それは外国人向けであり、日本人向けの国語ではありません。よって日本語の学習時間が圧倒的に少ないのです。
カエデの子供たちは、カナダの土曜日の補習校で日本の教科書に沿って国語・数学・理科・社会の教科を勉強しました。外国語の環境に身を置き、外国語を使って教科を勉強する「イマージョン方式」がバイリンガル教育に最も有効です。大変でしたが、今では日本語も自由に使えます。
バイリンガルになれるカギを握るのはタカパパ
子供の得意な言語を親が理解できない場合、親と子供の絆を結びにくくなる可能性があります。
バイリンガルベイビー家の場合、タカパパと子供たちが、簡単な日常会話はできても、将来日本語で複雑な話がしにくくなる可能性もあります。(あくまで日本語学習をしなかった場合の可能性という意味です。)
その場合、子供たちが思春期を迎え、進路や人間関係で悩んだ時に、英語のほうが話しやすいのでアイシャママに相談し、タカパパにはあまり込み入った話はしなくなるかもしれません。
そして、アイシャママは子供たちの日本語の宿題を見ることはできません。そこは、タカパパがしっかりフォローして子供たちの日本語を守る必要があります。
日本語は英語話者にとっては一番遠く、習得するのがとても難しい言語です。
特に漢字は習得に時間がかかるので、新聞が読めるようになるには日本の学校に通った子供でさえも中学卒業までかかります。
タカパパは家族内で唯一の成人日本語母語話者です。子供たちとしっかり日本語で会話し、宿題をさせ、日本語を子供たちの大事な母語として育ててほしいですね。
将来子供たちをアメリカに留学させることになる?
日本で小学校からインターに通った場合、やはり日本語での学習言語が身に着いていないことから、途中で日本語の学校に転校することが難しくなります。
そうなると小中高校とインターに通うことになり、大学は日本の大学ではなく、海外の大学になる可能性が高くなります。
アイシャママはアメリカ人ですが、アメリカには住んでいない為(税金を払っていない為)、子供をアメリカの大学に入れた場合、州外学生としての高額な授業料(州民の3倍)を払う可能性があます。アメリカは公立大学でもとにかく高い!
小中高のインター費用と留学費用、それも2人分なので、膨大な教育費がかかることは確かでしょう。
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小学校の学習言語をどれにするかを決めることは、将来の資産設計を左右するほど大事なことです。
まとめ:バイリンガルベイビーたちはバイリンガルになる可能性が高い。でも日本語は努力が必要
バイリンガルベイビー家は日本語と英語、両方を大事にする家族なので、子供たちがバイリンガルに育つ可能性は十分高いでしょう。
今やインターでなくても英語は伸ばせる
カエデがバイリンガルベイビー家の立場だったら、子供たちはインターではなく日本語の学校に通わせるでしょう。
というのは、「英語は日本語に比べて習得するのがずっと楽な言語」だからです。
(ただし、インター幼稚園は、子供の幼児期の黄金の耳を活用して英語の基礎を作るには有効です。)
日本語は英語話者にとって最も習得が難しい言語です。それでもカエデは、フルタイムの日本人学校なしで、カナダで子供たちを日本語で読み書き話せるまでに育てることができました。(多分、すぐには子供たちがカナダ育ちだとはわからないと思います。)英語なら尚更インターでなくても大丈夫です。
また、日本では、「英語が話せることは良いこと」という空気があり、子供も敏感にそれを感じ取り、抵抗感が少ないので教えやすいのです。
特に親の1人が英語のネイティブ話者の場合、生まれた時から母語としてインプットできます。
それにプラスして英語のオンライン通信教育や、1~2年に1度のアメリカへの里帰りやサマーキャンプ、高校と大学で数年の留学をすれば、インターでなくとも英語がネイティブレベルになる可能性は高いでしょう。
カエデは日本の学校へ行かないのはもったいない気がします。
楽な方の言語(英語)を習得するために、幼小中高とインターだと少なくとも3500万円、それに加えてアメリカ大学への留学すると7600万円という途方もない学費を、自分は準備できないと考えてしまいます。
日本人家庭があくまで「外国語」として子供に高度な英語力を身に着けさせたい場合、学費の高いインターに入れ続けなくても、今ではかけ流しやオンラインの通信教育と多読で、高い成果を得られます。
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