「もう嫌だ!英語なくなれ!」と思ったマルチリンガル子育てママの愚痴

怒ってる猫

マルチリンガル子育て中にカエデは何度も「もう嫌だ!英語なくなれ!」と思いました。英語が私の日本語教育を邪魔しているように感じたからです。

 

カエデは日加ダブルの子ども2人を、カナダで20年かけて日英仏語のトリリンガルに育てました。いや~、思い返せば色々あって大変でした!

今回はその大変だったり困った経験を、もしかしたら共感してもらえるかも知れないと思い愚痴ります。お付き合いください。

 

この記事のおすすめ読者

1.国際結婚で子どもをバイリンガルに育て中の人。

2.海外で子どもを育てている人。

3.日本で早期英語教育をしている人。

 

目次
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【もう嫌だ!英語なくなれ!】と思った愚痴の内容

猫の親子

 

今でこそ情報がたくさんありますが、私が子育てし始めた頃は、YouTubeもないし、オンライン通販もないし、ウェブコンテンツも本当に限られていました。

 

私の前の世代の国際結婚家庭で、バイリンガルやトリリンガル子育てに成功した人はあまりいなかったので経験談を聞く事もできません。しかし、それは仕方のないことでした。

 

私の世代がかろうじて子育ての後半にテクノロジーの恩恵を受けました。

 

私が早婚だったら子どもたちはトリリンガルにはなっていなかったかもしれません。

 

カエデ
私の前の世代はバイリンガル教育を諦める移住者が多かったわね

 

私が当時感じていた愚痴の内容を紹介しましょう。

 

情報がない・少ない

 

私が子育てを始めた20数年前は、バイリンガル子育て情報なんてほとんどありませんでした。

 

パソコンやインターネットもようやく一般化してきた時代で、インターネット上のコンテンツは充実しておらず、参考になる情報がなかったんです。

 

書籍もどれを読んだらいいかわからず、バイリンガル教育についての本もとても少なかったのです。

 

今みたいにブックレビューをアマゾンで簡単に調べることもできず、ましてやトリリンガル子育てをしている人はカナダでもあまりいませんでした。

 

いても彼らも手探り状態で、彼らの持つ情報が正しいとは限りません。

 

カエデ
参考になる人がいませんでした

 

また、私はカナダに来てすぐに働き出したので、仕事と子育てで手一杯。

 

その上にバイリンガルやトリリンガル子育て情報をじっくり調べることはできませんでした。(3つ目のフランス語は幼稚園から始めました。)

 

自分が英語を勉強した経験を基に、とにかく手探り状態で、バイリンガル教育研究者のセミナーがあれば出かけていき、そこで本を買ったりしていました。

 

カエデ
とにかく手探りでした

 

姉弟同じようにしてもうまくいかない

 

私は2歳違いの姉と弟の2人の日加ダブルの子どもを育てていました。カナダへ移住した時は上の女の子は2歳、下の男の子は5か月でした。

 

上の子はやはり女の子なので言葉が早かったです。1歳で話し始め2歳ですでに、パパとは英語、ママとは日本語と、言語をちゃんと使い分けていました。

 

バイリンガル教育をしたからと言葉が遅くなるとはまったく感じませんでした。

 

しかし!下の男の子は言葉が遅かったのです。

 

2歳を過ぎても何かしてほしい時は「ウ~、ウ~」と言うだけで、言葉らしいものが出ていませんでした。もちろんとても心配しました。

 

カエデ
息子は言葉が遅かったわ

 

3歳の誕生日頃から言葉は出てきたものの、喋ったり書いたりするのが邪魔くさいようで、小学校、中学校、高校を通して学校の成績はよくありませんでした。

(ただ読書はとても好きなのです。しかし、自分が読書で知った事柄を、自分の言葉で話すことや書くことには興味がなかったようでした。)

 

勉強が嫌いな子どもに、土曜日は補習校へ行かせ、たくさん宿題をさせるのは本当に大変でした。

 

カエデ
勉強嫌いなのに2つの学校!

「姉弟を比べるな」と言われる

 

上の女の子は順調に3言語を自分のものとしていきましたが、下の子は、トリリンガル教育というよりも学校の勉強全体に着いていかせることが大変でした。

 

そして、誰かに愚痴りたくもなりました。

 

リア友に愚痴ると日本人の友人・知人に必ず言われたのが、「上の○○ちゃんと比べるな。」という言葉です。

 

この言葉には本当に傷つきました。絶対に比べていないからです。

 

カエデ
彼女たちは正論を言ってるつもりでした

 

私は十分下の子の、のんびり屋で競争心が薄い個性を知っていたし、それを否定するつもりはありませんでした。

 

上の子の優等生だけどプライドの高いところや、下の子の頑張らない性格のどちらも理解して受け入れているつもりでした。

 

しかし、友人や知人たちからは、私が子どもたちの個性を理解していないダメな母親だと言われているような気持ちになりました。そして友人に愚痴を言うことはやめました。

 

カエデ
個性は理解していたけど、しんどいには変わりない。

 

夫や義家族が英語を使う

 

カナダに暮らしていてこのように感じるのは間違っているということは十分承知しています。

 

しかし、夫や義理家族が子どもたちに英語で話しかけ、英語で楽しいことをすることに、私は嫉妬を感じていました。今もまだ少し感じます。

 

彼らが英語で楽しいことをすればするほど、子どもたちにとっての英語の優先順位が上がり、同時に日本語の重要度が下がる気がするのです。

心から「もう嫌だ!英語なくなれ!」と思いました。

 

カエデ
英語に嫉妬したわね

 

もちろん、カナダで生活する以上は英語が彼らの一番大事な言葉なので、流暢でないといけません。しかし、頭と心が違うように感じるのです。

 

もし、日本にずっと暮らしていたら、夫が日本語に嫉妬したかもしれません。

 

しかし、英語は日本語より習得がずっと楽な言語です。

 

また、英語は日本では一目置かれる有用な言葉なので、子どもたちもそれを感じ取り、カナダでの日本語以上にモチベーションを持って習得したかもしれません。

 

カエデ
日本での英語教育の方が楽!

 

食卓では日本語が追いやられる

 

わが家の食卓では日英2言語が飛び交います。夫は日本語を流暢には話せませんが、母子の日本語での会話のトピックは理解しますし、嫌な顔はしません。(フランス語は家族内に母語話者がいないので家では話しません。)

 

しかし、日本語で子どもたちが興味のある内容を見つけ出し、それを話し続けるのはとても大変です。

 

食卓では英語の会話の勢いに負けて日本語はどんどん脇へ追いやられます。

 

カエデ
日本語の砦を守る攻防戦!

 

子どもたちが小さい頃は日本語の練習のため、子どもたちが夫と英語で話した内容を、私が英語がわからないふりをして日本語で話し直させたりしていました。

 

しかし、大人になった今、子どもたちは私の英語が流暢なのは知っているので、頻繁にこの手を使うこともできません。

 

日本の実家が理解しない

 

国際結婚で海外在住家庭の子どもが日本に行った場合、子どもたちの日本語が流暢でないので日本の祖父母と意思疎通が難しいことが多々あります。

 

子どもたちが小さい間は高度な日本語も必要なく、また、わが家の子どもたちの日本語には英語訛りもありません。

(大人になった今は、日本人と長く話すと外国暮らしと分かるかもしれません。)

 

日本に里帰りすると、冬ならさっさと炬燵に入り、ミカンを食べながらおじいちゃんと時代劇を観て、普通におしゃべりをしていました。

 

ずっとそこに住んでいる子どものようで、まったく違和感がありませんでした。

 

カエデ
日本暮らしの子どもと変わらない

 

なので、日本の親や姉たちに、私のトリリンガル教育の大変さは分かるはずもなく、私も特にその大変さを話したこともありませんでした。

 

多分日本の家族は、子どもたちは勝手にバイリンガルやトリリンガルになったと思っていると思います。

 

そして、私はお気楽に海外暮らしを楽しんでると思われています。(実際そのようなことを以前言われたことがあります。)

 

カエデ
海外暮らしは楽してるらしい

義家族が教育に興味がない

 

夫のカナダの家族は教育には興味のない人たちで、夫は4人兄弟の中で1人だけ自力で大学まで行きました。

 

義父母はそれでも、孫たちの教育の話は興味を持って聞いてくれるのですが、夫の兄弟たちには教育の話はつまらない読経のようなものです。

 

ただ、子育てに追われる親は、テレビのリアリティー番組を観る時間もないし、今映画館で上映されている流行りの映画もそうそう観にいけませんでした。

 

カエデ
流行には着いていけてなかったわ

 

当時私が最も興味のあった話題が教育であり、子どもたちが受けている多言語教育だったのですが、子どものいる義妹でさえも私の話に興味はありませんでした。

(彼らはもしかしたら隠れ白人優位主義で、アジア人の私に興味がなかったのかもしれませんが、実は私もよく分からないのです。)

 

子どもたちが日本語やフランス語も話せることを義理家族の前で言うことは、自慢しているようにも聞こえそうで、そのうち教育の話をすることは止めました。

 

カエデ
義理家族とも話題がないわね

 

同じ熱量のリア友がいない

 

また、日本人移住者でバイリンガル教育に最も興味があるだろう人でさえも、その熱量の度合いは人それぞれまったく違います

 

多分、私のバイリンガル・トリリンガル教育に対する熱量は、当時の私のリア友の中では一番高かったのではないかと思います。

 

バイリンガル教育の話になると私の声のトーンが高くなり、矢継ぎ早に「こうしたらいい。」「これが効果がある。」と語っていたと思います。

 

そして返ってきた言葉が、「うちはそこまで無理しようとは思わない。」や「子どもに任せる。」というもので、明らかに引かれていました。

 

カエデ
多分引かれてたと思う

 

国際結婚をして子どもが生まれた友達の若夫婦も、日英語バイリンガル教育をしたいと言うので私が「こうしたらいい」と話しても、興味がなさそうでした。

 

また、カナダ人の夫の姪に子どもが生まれ、わが家のようにフレンチイマージョン(カナダの英仏語バイリンガル教育)へ入れると言うので、フランス語絵本などを贈ったり、夫がフランス語教育の方法をレクチャーしたりしました。

 

しかし、その後バイリンガル教育の大変さにプレッシャーを感じたのか、フランス語教育は止めたそうです。

 

そして、ここでもまた、同じ日本人移住者やカナダ人にも、リアルではバイリンガルやトリリンガル教育の話はしなくなりました

 

カエデ
リアルではバイリンガル教育の話はしないようにしてるわ

 

まとめ:今はネットで繋がれる

私の愚痴に付き合っていただきありがとうございました。

 

今は、このように皆さんのような同じ目的を持つ人と繋がり、情報にも容易に手が届く時代になりました。

バイリンガル教育をするには本当に良い時代になりました。

 

インターネットやSNSがなければ、私の話は死ぬまでに100人にも伝わらなかったと思います。

今後も私の経験や知っていることを発信していこうと思います。

<カナダで子供をトリリンガルに育てた方法をこちらから ☟>

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