子供をインターナショナルスクールに通わせると学費が高いですね!幼稚園から大学留学までで7600万円!親の老後資金にも影響しかねません。他にも色々気をつけないといけないことがあります。
一旦子供をインターに通わせ始めると、途中で「や~めた」とはいかなくなります。日本語が弱まり日本式の授業に付いていけなくなり、受け入れる学校も限られるか、または子どもが日本語で苦労するようになるからです。
そのため、インターに入れる前に慎重に考える必要があります。
カエデはバイリンガル教育を勉強しながら、カナダで2人の子どもを日英仏語で読み書きまでできる高度トリリンガルに育てました。
そして、駐在や永住家庭、帰国した家庭、インターに子供を入れた家庭等、たくさんの家庭のバイリンガル教育を見てきました。
インターに入れる前に考えていただきたいと思うことをお伝えしたいと思います。
どんなことに注意しないといけないのでしょうか。
この記事は次のような読者向けに書きました。
- 早期英語教育に興味がある人。
- バイリンガル教育に興味がある人。
- インターナショナルスクールに興味がある人。
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インターナショナルスクールは学費が高い!膨大な費用を払い続ける覚悟が必要
インターナショナルスクールに幼稚園から高校まで入れるといくらかかるのでしょうか?
小学校1年生からではなく幼稚園から通わせる必要があるでしょう。小学生でいきなり英語と勉強を同時に始めるのは難しいからです。
高校卒業までに4500万円
アメリカン・スクール・イン・ジャパン(ASIJ)を例に取りましょう。東京にあるインターナショナルスクールです。ざっと試算しても、幼稚園2年間と小中高12年間を合わ14年間で計4500万円かかります!
ただし、これはサマースクールや、スクールトリップ、寄付金以外の費用です。アメリカンスクールは夏休みが長いので、その間サマースクールに入れることになります。
また、インターに通う家庭同士の交際費なども必要でしょう。お誕生日会などは大勢招待したりします。
大学4年間でさらに3120万円!
インターからは、やはり海外の大学へ行く人が多いです。海外の大学、特に英語圏の大学は人気が高いので、留学生が払う学費は高額です。(カナダの大学も留学生にたくさん来てもらうため、世界大学ランキング上位に入るのに必死です。)
留学生に人気のあるアメリカのUCバークレーでみて見ましょう。留学生の授業料は年間(9か月)で約4万8000米ドル(530万円)。生活費を入れると年間合計約7万ドル(約780万円)。4年間で計算すると3120万円!
カナダのトロント大学も授業料だけで年間(9か月)約6万カナダドル(530万円)でUCバークレーと同じですね。(参照トロント大学2021~2022年授業料Appendix C)
資金計画は重要です!
ですから、幼稚園から高校卒業まで日本のインターですと、ほとんどの子供が海外の大学に行くことになり、4500万円+3120万円=7620万円という教育費がかかります。
小学校時代をインターナショナルスクールに決めるとなると、将来的にこのような莫大な教育費がかかるので、親はじっくり資産設計が必要です。
教育費以外にもインターナショナルスクールに子供を入れる前に考えておくべき事柄があります。
日本の学校システムへ戻りにくくなる
一旦インター小学校を卒業すると公立中学には入れない
また、一条校と認定されていないインターからの場合、いろいろと受けれ側の学校の制約があります。
「一条校」とは学校教育法第1条に規定する学校として認められたものだそうです。つまり、日本のカリキュラムが履修できる学校です。
文科省のサイトには、インターから日本の一条校である中学や高校には進学できないとあります。(小学6年生で公立小学校に編入してから日本の中学校に進学するという裏道はあるそうですが、市町村によっては認めていないところもあるようです。)
また、もし日本の学校システムに戻れたとしても、日本語での授業に付いていけないかもしれません。
大学は海外になる可能性が高い
日本の大学に進学する場合も、どの大学でも入れるわけではありません。日本の大学に進学する場合、大学入学資格検定試験(大検)を受ける必要があるかもしれません。
そのようなことから、
日本の教育システムに戻る可能性があるなら(親がインターの学費を払えなくなる等)、学年相応の日本語での学力を家庭で着けておく必要がありますし、インターからの生徒を受け入れる学校を調べておいたほうが良いでしょう。
インターでも英語はネイティブにはならない
インターナショナルスクールに入れれば、海外の英語ネイティブ話者のように、英語が第一言語(最も使いやすい言葉)になるわけではありません。
インターでは英語ネイティブにはならない
なぜなら、英語は社会の言葉でも、親の言葉でもないからです。親には流暢に英語を話しているように聞こえていても、本当のネイティブには分かります。
インターでも英語がネイティブの子供がほとんど通っていない、日本人の子供ばかりの学校もあります。その場合、ネイティブ並みに高度に英語力が着くとは考えられません。
英語ネイティブにしたければ、英語が話されている国に幼い頃から住む必要があります。
【高校卒業までフレンチイマージョンでもフランス語ネイティブにはならない】
参考として、「カナダの英仏バイリンガル教育のフレンチイマージョンで、フランス語のネイティブ話者になるのか?」ということをお話ししましょう。
カナダの公用語は英語とフランス語です。
カエデの子供たちはカナダで、英語とフランス語のバイリンガル教育をする公立のフレンチイマージョンに幼稚園から通い、高校卒業までフランス語で勉強しました。(トロントの場合、小学3年まで100%フランス語、その後徐々に英語が入り8年生で50%、その後高校卒業まで30%程度がフランス語でした)。
生徒はほとんどが英語が母国語のカナダ人で、授業以外は英語で話してました。
成人となったわが家子供たちは、フランス語は高度に使えますが、ネイティブ並みではありません。彼らのフランス語はあくまで外国語です。なぜなら、ここトロントでは、フランス語は社会で使う言語でも家庭で親が使う言語(母語)でもないからです。
フレンチイマージョンに高校卒業まで通い続けても、フランス語が話せるようにならなかった子供がいましたよ!
日本語や日本についての学習は家庭の責任
インターでは日本語の授業は国語ではなく、外国人のための日本語の授業です。時間数も多くありません。また、日本の社会や歴史についての学習も必修ではありません。
最も習得が難しい日本語を家庭で教える責任
もちろん、日本に住んでいて親が日本人であれば、日本語会話は普通にできますが、読み書きは学習が必要になります。
日本人の子供が日本の学校に通っても、日本語の新聞が読めるようになるには中学卒業までかかります。日本語は英語話者にとって習得するのが最も難しい言語です。
その一番難しい言語と、日本の社会や歴史、文化の学習の責任が親の肩にかかってくるわけです。
インターに行きながらダブルスクールで日本の塾に通う生徒もいるようです。
その方のお子さんもインターに通っています。5年生のお子さんの日本語はずいぶん弱くなったとおっしゃってました。
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通学は電車やバスで遊び友達がいない
地元にインターナショナルスクールがあればよいですが、ほとんどの場合、子供たちは電車やバスで通学となるでしょう。
インターだと電車バス通学
日本の私立学校に通う小学生が1人で電車通学をする姿は外国人には驚異です。(私にも驚異です。)
事故に巻き込まれる可能性があるので、カナダでは子供だけで通学することは禁止されています。
日本のスクールバスのあるインターでも座席に限りがあり、利用できるのはプリスクーラーや幼稚園生まででしょう。小学生になると電車やバスで1人で通学ということになるでしょう。そうなると親も心配です。
地元に遊び友達がいない
また、遠くから通う場合、地元に学校の友達がいないので遊び友達もいなくなります。
カエデの子供は地元のフレンチイマージョンに通いましたが、それでも英語の学校以上に校区が広くなるため徒歩では通えない距離でした。そうなると、家の周りの徒歩圏内には学校の友達がほとんどいませんでした。
子供たちが学校の友達と遊ぶプレイデートは、親同士が連絡を取り合って決め、子供の送り迎えをしないと子供が友だちと遊べない状態でした。子供同士を遊ばせるのも中々たいへんでした。
おすすめはプリスクールとオンラインインター
インターナショナルスクールは本当に学費が高いですね。幼稚園から高校までで4500万円。大学留学を入れると7620万円!
インターナショナルスクールに子供を入れる目的は各家庭さまざまだと思います。「国際的な環境で子供に教育を与えたい」「色々なバックグラウンドのある子供と友達になってもらいたい」など、色々な理由があると思います。
しかし、目的が英語ならば、幼稚園から高校までずっと高額なインターナショナルスクールでなくても良いと思います。
インターナショナルスクールはプリスクールだけでよい
カエデが日本で日本人と結婚して、子供をバイリンガルにしたいと考えます。もしインターに入れるならプリスクールだけにします。
プリスクールで1年~2年インターに入れ、英語への抵抗感を無くし、英語耳を付けます。この年齢が最も抵抗感なく外国語を受け入れられ、苦労せずに英語を話せるようになるからです。
小学校は日本の公立にして、一旦付いた英語力はその後、おうち英語とオンライン英会話、または英語の塾で伸ばしていきます。
カエデがそう思うのには理由があります。
私の子供たちは、カナダで、働く私に代わって、日本語保育園で日本語力の基礎を作ってもらいました。
そうしてもらったことで、その後の日本語保持が比較的楽になりました。その後は、平日の現地校と並行して土曜日の補習校を続けて日本語力を伸ばしていきました。土曜日の補習校だけでも、英語より難しい日本語が高度に身に着きました。
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インターナショナルスクールに興味があるけれど、日本の教育を犠牲にしてまで通学制インターに入れるのは躊躇しますね。 子どもにネイティブレベルの英語力を着けたいなら、日本の学校へ通いながら、インターナショナルスクールのカリキュラムと教材、[…]
まとめ:インターなら覚悟が必要
以上のように、一旦小学校から子供をインターに入れると、なかなか日本の学校教育制度に戻せないことがお判りいただけたでしょうか?
教育費も半端じゃない金額を準備しないといけなくなります。
昔と違って全日通学制のインターに入れなくても、今では子供を英語に触れさせる環境を用意することは可能です。
良い時代になったものです。
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