子どもが海外に出てバイリンガルになりやすいのは何歳まで?

こんにちは!マルチリンガル子育てブロガーのワーマン・カエデです!

このブログを読まれている方々の中には、子連れ海外駐在が決まり期待と不安に胸を膨らませていたり、おうち英語の実力試しに短期親子留学を計画されている方もいるかと思います。

さて、では子どもは何歳で海外に出ると一番効果的にバイリンガルになるのでしょうか?実は海外に出るとバイリンガルになりやすい年齢があります。ご説明しましょう。

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バイリンガルになりやすい年齢とは?

日本人の子供が海外に出て現地語とのバイリンガルになるには、以下のような条件が必要になります。

  • 0歳~12歳の言語形成期中である(できれば0~6歳の間にターゲットの外国語に触れておく)

・外国語の音を耳で拾える

・発音を再生できる

・完璧な文法が身に着きやすい

  • 母語(日本語)での会話の基礎ができていて読み書きができる
  • 異文化に拒否反応を示さず好奇心旺盛

 

カエデ
これらがバイリンガルになりやすい条件です

0歳~12歳の言語形成期中である

赤ちゃんは生まれてから、言葉を自然に覚え、発音や文法を完璧に身に着けられる年齢があります。それが0歳から12歳までの言語形成期と呼ばれる年齢です。特に0歳から6歳の言語形成期前半は言葉を音から覚えることができます。

・外国語の音を耳で拾える

赤ちゃんには自然界にあるどの音でも聞き分けられる能力があります。言語に関していうと、どんな言葉のどんな発音でも聞き分けられるのです。ただしその能力も1歳の誕生日を過ぎる頃から頻繁に聞く音、つまり母語の音に限定されていき、思春期に入るとどんな音でも聞き分けられる能力は閉じてしまいます。

思春期を過ぎてから外国語を習うと、練習である程度は克服できても、どうしても聞き分け難い音があります。英語ではLやR、SとTHがそれですね。日本語にはないRやTHの音を、日本語にあるLやSの音として聞いてしまうのです。

・発音を再生できる

聞いた音をそのまま再生して発音できるのも思春期前までです。外国語の歌で意味が分からなくても子どもは聞いたまま歌うことができるのもこの能力があるからです。我が家の子ども達は5歳からフレンチイマージョン*に通い毎朝始業前にフランス語でカナダ国歌を歌っていました。5歳の子どもはフランス語の意味はわからなくても聞いた通りに歌うことができるのです。

言い換えれば、思春期以降の外国語の勉強は、自然に聞き取れない音を練習によって聞き取れるようにし、練習によって発音できるようにしないといけないので時間がかかり完璧な発音にならないのです。思春期以降に外国語を習うと母語の訛りが着くのがその理由です。ですから、思春期前、できれば幼児期から外国語を聞かせたほうが子どもにとってはずっと楽に身に着けられるわけです。

・完璧な文法が身に着きやすい

日本語ネイティブ話者の私達がなぜ助詞の「へ」、「に」、「を」、「は」、「が」などを使い分けられるのでしょうか。理由を説明できなくても、「このほうが聞こえがいいから」という理由で適切な助詞を選んでいませんか?これは子どもの時から聞いて育っているので馴染みの良し悪しが分かるからです。

英語も同じで、日本語にない観念、特に不定冠詞の「a」や定冠詞の「the」、無冠詞などは私を含め日本人は苦手です。前置詞も「to」、「on」、 「in」等どれがしっくりいくのか中々理解できません。

でも子どものうちから使っていると理由を説明できなくても適切な冠詞や前置詞を使えるようになります。耳で聞いて覚えているからです。これも幼児期から外国語に触れさせるメリットです。

 

カエデ
幼いうちに外国語を始めると色々なメリットがあります

母語(日本語)の読み書きができる

外国語が話されている現地に住んで最も上達が早いのは、日本語で話し言葉が確立し読み書きができるようになってからです。そして日本語で読み書きまでできると日本語を忘れにくくなります。

小学校で国語の読み書きを習っていない幼児が海外に出ると、発音は綺麗に真似ができても、文法などを含む現地語の全体としての上達には時間がかかります。そして滞在が長期になると今度は日本語を忘れていきます。

その反対に、海外の学校で英語の読み書きを習ってから帰国すると英語も残りやすくなります。知人家族が2年のアメリカ滞在を終えて帰国した時は上の子は9歳、下の子は5歳でした。その後10年経ち、今度はカナダへ引っ越しました。すると上の子は英語をすぐに思い出しましたが、下の子はすっかり忘れていました。

異文化に拒否反応を示さず好奇心旺盛

子どもは大きくなるにつれて自分と違う人間や自分が育ったものとは違う文化を意識し始めます。小さい子どもほど異文化を抵抗なく受け入れますが、幼すぎるとその国の文化を日本文化と比較することができず、無条件に受け入れ日本文化を捨ててしまいます。

子どもは年齢が上がるにつれ外国文化を真似はしても違和感が伴い、思春期を過ぎると今度は真似ること自体に抵抗を感じます。異文化に対して違和感を抱かず好奇心を持って冒険できるのも思春期前です。

海外に出るのに最も適している年齢は?

これらの要素を考えると、海外に出てバイリンガル・バイカルチャーになりやすいのは、思春期に入る前、言語形成期の途中にあり、音を聞き分ける力も残っていて、日本語の読み書きもでき、外国に拒否反応を示さない年齢ということになります。

海外赴任の場合は、7~8歳が海外に連れて出るにはバイリンガル・バイカルチャーになりやすい年齢だと私は考えます。この年齢でしたら、日本の学校で読み書きもある程度習っていて日本語の基礎ができており、且つ、現地校の勉強もまだそれほど難しくなっていません。そして現地では、現地校(英語)と補習校の両輪でバイリンガルを目指します。ただ、9歳の壁とも言うように、9歳以降は現地校の勉強も難しくなっていきます。9歳以降で現地校に転校する場合、お子さんは大きなサポートが必要となるでしょう。現地の学校の勉強に追い着くには5~7年は必要になります。

カエデ
9歳はバイリンガル教育にも大事な年齢です

海外親子短期留学や海外旅行は子供に外国を経験させるのにとてもよい刺激となるでしょう。その場合もやはり外国を意識しすぎる前の年齢、できれば9~10歳の思春期までに海外に出ると子供にとっても外国文化を受け入れやすくなると思います。



いきなり外国語の環境に投げ入れない

しかし、いくら子どもでも、英語を習ったことがないのにいきなり英語だけの環境に投げ込むのは無謀すぎます。この7~8歳というのは、それまでお家英語や英会話スクールなどで英語に親しんできた子どもが、もし初めて外国に行くなら、そして頻繁に行けないのであれば、この年齢までに海外に出るとバイリンガル・バイカルチャーになりやすいということです。

でも、早すぎたり遅すぎることもない

では、それより年齢が低い幼児期だと無駄なのでしょうか。もちろん、幼いうちにチャンスがあればどんどん海外に連れ出すと良いでしょう。ただ、幼いうちだと楽しかったという経験にとどめ、すぐに英語をペラペラ喋りりだすまでにはならないので過度の期待は禁物です。

我が家も他の海外永住家庭と同じように、でも毎年とはいきませんでしたが、子ども達が幼児の頃から日本へ連れて行き、今では日本を第2の故郷と感じています。

日本の実家に入るや否や、おじいちゃんの部屋のコタツに入りみかんを食べてテレビを見ている子どもたちの姿に全く違和感ないことに、2つの文化を自分のものとしているとはこのことかと感心ました。

また、思春期がすぎていても遅いということはありません。若い好奇心と吸収力でもって、きっと海外での経験を英語の習得やその後の人生に活かすことでしょう。

カエデ
いくつになっても海外経験は視野を広げてくれます

まとめ

  • 0歳~12歳の言語形成期中である(できれば6歳までに外国語に触れさせておく)
  • 母語(日本語)での会話の基礎ができていて読み書きができる
  • 異文化に拒否反応を示さず好奇心旺盛

これらの条件に当てはまる7~8歳頃に海外に出るとバイリンガル・バイカルチャーになる可能性が高くなりますよ。

*フレンチイマージョンとは、カナダの英語話者の子どもにフランス語で教科学習させ英仏語のバイリンガルを目指す教育システム

参考:

The New York Times, October 10, 2011, Hearing Bilingual: How Babies Sort Out Language

高橋基治 (2010)「第二言語習得研究からみた発音習得とその可能性についての考察 ―臨界期仮説と外国語訛りを中心に―」

Kuhl, Patricia (2010) TED Talk. The Linguistic Genius of Babies

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