
私は海外でバイリンガル教育(または継承語教育)をするたくさんのママ達を見てきました。そして、バイリンガル子育てに成功するタイプと失敗するタイプがあるとだいたいパターンが分かってきました。ママを見ると10年先が見えます。
(お願い:教育に成功も失敗もないのは分かっていますが、他に言葉が見つからなかったのでご了承ください。)
敵を知るにはまず己から。バイリンガル教育を成功させるには自分のタイプを知ってみてはどうでしょうか。
ママはキーパーソン
ここで、なぜママのタイプをクローズアップしたか、なぜパパのタイプより大事になってくるかを説明させてください。もちろん子育てや教育に積極的なパパがたくさんいることは知っていますし、夫婦の協力がなくてはバイリンガル教育は難しいでしょう。私の夫も十分すぎるくらい子育てや教育に熱心でした。
でも、子どもの教育に関してはママに主導権がある家庭が多いのではないでしょうか。パパはママがそう言うならと協力する人が多いように思います。SNSを見ていても日本での子どもの英語教育に関するツイートやブログ記事はママがずば抜けて多い印象を受けます。
海外では国際結婚では圧倒的に妻(ママ)が日本人のカップルが多く、ママがバイリンガル教育のリーダーシップを取らないと前に進みません。

では、どんなタイプのママがいるのでしょうか。
バイリンガル教育に失敗しがちなママ
バイリンガル教育が最初思い描いていたほどにはうまくいかなかった例はたくさん見てきました。そんなママのパターンを紹介しましょう。
優しすぎるママ
優しいということは良いことなのですが、これは人の意見を尊重しすぎて自分を引っ込めてしまうということでもあります。自分の意見を押し通せないというのはバイリンガル教育ではマイナスにもなります。
海外で日本語を勉強している大抵の子どもは、宿題を嫌がったり土曜日の日本語学校に行きたくないと抵抗します。子どもとの根競べが延々と続くのです。優しすぎるママは子どもに無理強いしているような罪悪感で強く言えず、子どもの抵抗に屈してしまいます。そして日本語を諦めたことを子どもの意見を尊重したから仕方がないと考えます。しかし、子どもは目先のことしか見えていません。やはり10年、20年先を考えられる大人が方向を示す必要があるのです。

また、海外にも俺様夫はたくさんいます。俺様まではいかなくても自分は日本人の妻は持ったが日本語や日本文化に興味のない外国人夫もたくさんいます。そんな夫がバイリンガル教育に協力してくれるはずはなく、優しいママはそのような夫に逆らえず黙って日本語教育を諦めていきます。
詳しくはこちらをどうぞ。「国際結婚バイリンガル子育て【外国人のパパは本当にイクメン?】」
人の意見を聞けないママ
人の意見を聞くのが苦手なママも要注意かもしれません。助言されると自分が非難された気分になりまず反論が口から出てしまうタイプです。
このタイプのママは自分から人に教えてと言えません。私が経験から助言しようとすると、「無理にバイリンガルにしたいと思ってないから。」と言われたことがあります。
思い込みは間違った方向に突き進んでしまう可能性があるので、時には立ち止まって経験者に相談するのも良いかも知れません。
自分大好きなママ
海外には日本を飛び出して永住するくらいなので活発なママが多いです。でも、中には自分が好きすぎて家にじっとしていられないママもいます。
こうなると子どもを日本語学校や補習校へ入れても宿題を見てあげることができず、子どもの日本語が遅れ、嫌になって結局日本語を諦めることになります。
子育ては普通でも大変で、そこにバイリンガル教育が入るともっと大変です。子どもが生まれたら20年間は子ども優先にできるよう、その前にやりたいことは全部やっておきましょう。
現地語の得意なママ
意外に思うかもしれませんね。現地語が得意だと、子どもが拙い日本語を話すのを待っていられなくてすぐに現地語に切り替えるママが多いのです。
我が家の子ども達の流暢な日本語を聞いて、英語の得意なママを持つ子が、「うちのママは日本語で話してくれない。」と愚痴を言っていたことがあります。
現地語が得意だと働くママが多いです。ワーママは経済力があるのでお金のかかるバイリンガル教育にはプラスですが、だからと言って子どもがバイリンガルになるとは限りません。意外と自分が複数言語を話せるようになった経験を活かせていないママが多いのです。

反対に、ママが現地語が得意でないので家庭で日本語で押し通し、日本語学校へ行かないでも子ども達がある程度日本語を話せるようになった家族を知っています。
バイリンガル教育に成功するママ
ではどんなママが子どもをバイリンガルに導きやすいのでしょうか?
家族に信頼されているママ
成功するにはこれが一番。
子どもがママを信頼していないと、生活に直接影響しない日本語を勉強しようと思いません。ある程度子どもに無理をさせることになるので、それでもママに着いてくる信頼が必要になります。
そのためには日ごろから子どもの信頼を得るよう、子どもだからと軽んじない態度を取ることが大事です。例えば、約束は守る、子どもの話を聞く、倫理的な考えを持つ、自分が間違っていたら素直に認めるまたは子どもに謝るなどです。
子どもは小学生の間は親の言うことを聞きますが、思春期に入ると自我が芽生え難しくなります。私の周りでも、思春期に入る小学5年生から中学にかけて補習校を嫌がり子ども達がどんどん辞めていきました。我が家は言っても辞めさせてもらえないと知っていましたし、私が子ども達のためにどれほど頑張っていたかを知っていたのでどうにか乗り切りました。
また、愛され妻のほうが夫の協力を得やすくなります。
勉強熱心なママ
同じことの繰り返しになりますが、バイリンガル教育理論を理解でき、客観的に物事を見られ理論的に考えられるママは有利です。
バイリンガル教育は大海原に漕ぎ出すようなものです。途中で嵐に会ったり暗礁に乗り上げたりと困難が待ち受けています。それでも船長は、客観的に状況を判断して知識を総動員し、分からなければ調べたり人に相談したりしながら問題に立ち向かえる能力が必要です。
また、勉強好きなママは子どもにも良い影響を与えるでしょう。色々な事柄について子どもと話し合い子どもの視野を広げることができます。そして、日本だったら子どもと一緒に英語を学ぶ、海外なら自分も現地語を勉強する姿を子どもに見せるなど、子どもにやらせるだけでなく、親も語学学習を頑張る姿を見せるのも良いと思います。
私はフランス語を勉強していますが、フランス語も話す子ども達に時々教えてもらって彼らの自尊心をくすぐっています。

工夫できるママ
バイリンガル教育をする家族の置かれた状況は千差万別です。
例えば海外なら日本語保育園、日本語学校や補習校が通学圏内にあるか。日本人コミュニティがあるか。日本語ケーブルテレビが見られるか。夏休みに子どもを連れて日本に里帰りできるかなど。そしてそれらの日本語教育のための教育費を出せる経済力があるかもとても大事です。
日本での英語教育も子どもをいかに英語環境に浸すかの工夫が必要になります。留学させるなら費用もかかるでしょう。
家族の置かれた状況や経済力が違い教育制度も違うならば、親が想像力を働かせ工夫して足りないところを埋めるしかありません。
私達夫婦はトロントで共働きをしており、午前で現地校の幼稚園が終わる娘を迎えに行くことができませんでした。学校併設の英語の学童保育ではなく、日本語保育園の午後の保育にどうしても入れたかったので私達夫婦はドライバーを雇いました。そのお陰で娘は8歳まで毎日長時間日本語に触れることができたのです。
粘り強いママ
バイリンガル教育に最も大事なことは何だか知っていますか?
止めないことです。何があっても止めない。スローダウンしても細くなっても続ける。続けていればそのうちに子どもに自主性が生まれます。
我が家の息子は勉強嫌いなうえに努力嫌いでした。そんな息子に私達夫婦はトリリンガル教育をしました。勉強好きな娘の10倍は大変だったと思います。でも諦められませんでした。そうしたら高校生になった頃に息子に自主性が少し芽生え随分楽になりました。
今では2人とも話せ読め書ける高度トリリンガルになっています。

まとめ:自己分析してみよう
ママ達も人間なので色々なタイプを合わせ持っていると思います。私もそうです。
まず、自分の性格を分析してみて、バイリンガル教育に成功するタイプに近づけてみてはどうでしょうか。
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カエデ こんにちは!マルチリンガル子育てブロガーのワーマン・カエデです。 海外在住者や国際結婚の当事者でも、バイリンガル教育について結構思い込みや誤解が多いことを知っていますか?思い込みや誤解はバ[…]
カエデ こんにちは!マルチリンガル子育てブロガーのワーマン・カエデです! 海外でバイリンガルやマルチリンガル教育を続けていると、子どもが成長するにつれ山をいくつも超えていくことになります。 特に日本[…]